阪神淡路大震災以来、建築物の品質が重要視されています。
鉄骨造においては、建築物の構造耐力上の安全性、建築材料の品質管理の重要性など、
改正建築基準法に基づき、確認申請、中間検査、完了検査を行い、
鉄骨造の継手又は仕口の構造方法や溶接部の品質を始め、
鉄骨造の品質確保が非常に重要となり、必要となっております。
ここでご紹介するのは、それらの性能を兼ね備えた鉄骨製作工場の認定制度についてご案内させて頂きます。
現在、鉄骨製作工場の認定制度には、国土交通大臣認定工場と東京都鉄骨加工工場登録の2種類があります。
弊社では、平成6年に東京都鉄骨加工工場(分類C、現在のT3)に認定、登録されており、
平成16年10月、社団法人全国鐵構工業協会によって、Rグレードに性能評価され、
平成16年11月国土交通大臣認定鉄骨製作工場Rグレードに認定されました。
平成25年9月には、(株)全国鉄骨評価機構によって、Mグレードに性能評価され、
平成26年1月国土交通大臣認定鉄骨製作工場Mグレードに認定、登録されております。
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大臣認定の法的位置付けについて |
大臣認定とは、性能規定化された改正建築基準法に基づき、鉄骨製作工場において
製作された鉄骨溶接部の性能について、評価に基づき大臣が認定するものです。 |
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性能評価について |
大臣認定を取得するために必要な評価は、指定性能評価機関の指定を受けた全構協が、
大臣が認可した「性能評価業務規定」(評価基準などを定めたもの)に基づき、行います。 |
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性能評価基準について |
書類審査 |
工場審査 |
・管理の組織体制 |
・主要材料、加工、組立溶接及び溶接に関する
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・所定の資格者の有無、及び配置 |
品質管理状況 |
・社内規格(工作基準、検査基準、 |
・溶接入熱、パス間温度の管理状況 |
製作要領書作成基準、外注管理基準)の内容 |
・製品の検査方法 |
・所定の製造設備、検査設備の有無 |
・製造設備、検査設備の点検状況 |
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・社内教育の実施状況 |
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性能評価基準について |
評価は、学識経験者など公正な評価員(全国で約150名)及び調査員(全国で約120名)が、
書類及び工場の実態を審査のうえ、厳正に行います。 |
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対象となる鋼構造物について |
1. 建築鉄骨 |
2. 建築鉄骨以外の主な対象となる鉄骨溶接構造物 |
・プレハブ住宅用鉄骨 |
・鉄塔、煙突 |
・遊戯施設等 |
・コンベア架台 |
・立体駐車場、自走式駐車場鉄骨 |
・ボイラーフレーム |
・その他工作物
(大型仮設工作物含む) |
・ラック鉄骨 |
・階段 |
・広告塔、高架水槽 |
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グレード区分と適用範囲 |
鉄骨製作工場の評価は、溶接を伴う、建築構造物を、建築規模、使用する鋼材等により
5つのグレードに区分して行われます。 |
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建物規模 |
3階以下の建築物 |
5階以下の建築物 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
延床面積 |
延べ面積
500u以内 |
延べ面積
3,000u以内 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
建物高さ |
13m以下
(軒高10以下) |
20m以下 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
鋼材種類 |
400N |
490Nまで |
490Nまで |
520Nまで |
制限なし |
鋼材板厚 |
16o以下 |
25o以下 |
40o以下 |
60o以下 |
制限なし |
通しダイヤフラム |
490Nまで
22o以下 |
32o以下 |
50o以下 |
70o以下 |
制限なし |
ベースプレート |
490Nまで
50o以下 |
50o以下 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
画像↓をクリックすると、新しいウィンドウで画像が開きます。 |
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グレード区分と適用範囲(画像) |
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グレード別の適用範囲と別記事項(PDF) |
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対象鉄骨瑕疵保証保険制度について |
弊社にて製作及び施工する建築鉄骨工事、重量鉄骨工事に、鉄骨瑕疵保証保険制度の適用が可能です。
国土交通大臣認定鉄骨製作工場である弊社が製作した建築鉄骨の溶接部の瑕疵が原因で、
法律上の損害賠償(瑕疵担保責任、製造者責任)を負担する事によって被る損害が生じた場合、
全構協の契約保険会社から保険金が支払われる制度です。
尚、保証期間は、証明書発行日より10年間です。
例えば・・・地震等で万が一建築物に損害が生じ、その原因が鉄骨の溶接部の瑕疵であった場合、
この制度による保険が適用されます。(10年保証)
この制度の適用をご希望される場合、ご発注前に御連絡下さい。
ご発注後の適用は出来ませんのでご注意願います。
詳しくは、鉄骨瑕疵保証保険制度のご案内(PDFファイル)をご参照下さい。
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画像↓をクリックすると、新しいウィンドウで開きます。(PDFファイル)
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この更に詳しくお知りになりたい方は、全構協のホームページ内「鉄骨瑕疵保証保険制度」
のページをご参照下さい。 |
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東京都鉄骨加工工場の概要について |
東京都では、建築確認、検査の合理化と統一化を図るため、溶接部の品質を確保し得る工場
を事前に判定し、登録しています。登録工場等については、あらかじめ品質管理の状況を把握
しているため、登録を取得していない工場に比べて、溶接部の検査などについて一定の優遇を
する制度です。 |
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基準とランクについて |
東京都鉄骨加工工場審査基準及び東京都鉄骨加工工場取扱要綱に基づき、書類審査、工場
審査を経て、認定、登録されます。登録ランクは、建築の規模と使用鋼材の種別等によりT1、
T2、T3の3ランクに分かれて登録されます。また、登録工場の技術力が、維持、向上されている
ことを確認するために、年1回の制度検査に合格することが義務付けられています。
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ランクと適用範囲 ・ 大臣認定工場との比較 |
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建物規模 |
3階以下の建築物 |
5階以下の建築物 |
制限なし |
延床面積 |
延べ面積
3,000u以内 |
延べ面積
3,000u以内 |
制限なし |
建物高さ |
13m以下
(軒高10以下) |
20m以下 |
制限なし |
鋼材種類 |
400N |
490Nまで |
520Nまで |
鋼材板厚 |
16o以下 |
25o以下 |
60o以下 |
通しダイヤフラム |
490Nまで
22o以下 |
32o以下 |
70o以下 |
ベースプレート |
490Nまで
50o以下 |
50o以下 |
制限なし |
大臣認定工場との比較 |
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国土交通大臣認定工場と東京都鉄骨加工工場登録の関する詳細をご覧になりたい方は、
弊社ホームページ内「検索・リンク」よりリンク先の各ホームページをご覧下さい。
建築鉄骨工事、重量鉄骨から軽量鉄骨工事、各種鉄骨階段工事や総合建築金物工事は、創業100年の歴史と実績を持つ、確かな信頼と品質保証の国土交通大臣認定鉄骨製作工場である金谷鉄工所にお任せ下さい。
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